およそ25年ほど前、教育の情報交流のために、ロシア(当時はソ連でした)の小学校の先生と文通による交流をしていました。
先生の名前はイリナ、英語に堪能な方でしたが私のブロークンな英語にも合わせてくれました。
イリナ先生からは子どもたちの絵画や工作などの作品を送って来ましたし、私の方からは授業中の子どもたちの制作の様子の写真やビデオを送りました。
もちろんロシアはビデオ信号が日本のNTSCと違ってMESECAMでしたから、変換コピ-をして送りました。
送られてきた作品は文化祭などの私たちの学校行事に展示しましたし、イリナ先生もビデオは自分たちの指導のアイデアになると言って喜ばれました。
ある時、私が「日本の小学校で、ロシア民話の大きなかぶの話を子どもたちが勉強しているのを知っていますか?」とたずね、一冊の国語の教科書を送りました。すると、ロシアではそのことは殆ど知られていなかったらしく、子どもたちをはじめ学校で大きな話題になったそうです。
そして、すぐに学校中の感激の様子を書いた手紙と共に、一冊の絵本が送られてきました。
絵本にはいくつかの童話があり、その中の「大きなかぶ」の最後の場面が上の写真です。
見開きの左がロシア語、そして右のページが英語と、対訳形式になっています。
当時は東西冷戦の頃で、西側である日本とはスムーズな外交は出来ていなかったかもしれませんが、こうした小さな交流でわずかでもお互いの国の理解につながったのかなと思っています。
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今年の夏の暑さは異常なほどです。
例年だったらお盆を過ぎると夜の風はいくぶんひんやりするのですが、今のところその気配がありません。
それでも居間から庭を見ると気持ちだけでも涼しい風景があります。
右の写真にあるように、アクリル屋根のベランダはブドウでいっぱいです。もちろん素人栽培なので袋もかけませんし、摘果もほんのわずかしかしないのですが、毎年おいしさを味わっています。
十年ほど前、園芸店で売れ残りの支柱がこわれた鉢植えのブドウが店の片隅にあるのを格安で買いました。
実もなく、「このブドウの種類は?」と店の人に聞きましたが、「たぶん巨峰じゃないかな」という、いい加減な答えでした。それでもベランダの日覆いになればと思って買ってきたのです。水やりが面倒なので地植えにしましたが、数年後から実を付け始めました。
「甲斐路かな?」「いや、ピオーネかも」「やっぱり巨峰だろう」なんて未だにはっきりしないのです。
子どもが小さかった頃は家族そろってベランダでBBQをしながら手を伸ばして食べていました。
昨年頃からヒヨドリがこのブドウを見つけて時々やってくるようになりましたが、今年はつがいで何度もやってきて我が物顔で食い荒らすのでネットで被いました。
「鬱陶しくなるのでは」と思いましたが、そんなに暗くもならず、ミント・カラーのレースのようで、そのフィルター越しの庭をそれなりに楽しんでいます。
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モンゴルから日本に留学中のボロルマーさんから、このほど二冊の絵本が送られてきましたので、そのうちの一冊をご紹介します。
日本では昔から「月にはウサギがいる」といわれていましたが、モンゴルでは「月には女の子がいる」と言われているそうです。
ボロルマーさんは現在、いわばモンゴルと日本という二つの文化を経験しているわけですから、留学中の文教大学の先生の勧めもあり、二つの話を一冊の絵本にまとめるというユニークな試みをしました。
だからこの絵本は表紙が両方にあり、右から読めば日本風の絵本、左から読めばモンゴル風のお話になっています。
最後は真ん中で一緒になるわけですが、違和感なくつながると言うところがこの絵本の面白さです。
絵本の中にはいろいろな動物が出てくるのですがなんとなくそれぞれの文化の雰囲気になっているところが楽しさを感じます。
私の説明はこのくらいにして、ぜひ実物をご覧いただいてこの絵本の面白さをお楽しみいただきたいと思います。
発行は 142-0064 東京都品川区旗の台3-2-17
文教大学出版事業部 TEL. 03-3783-5511
なお、ボロルマーさんのことについては私のホームページのプロフィールのページに載っています。


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