2010年12月

2010年12月24日

 10月のある日、絵画教室の皆さんと肥前浜宿に泊まりがけでスケッチに行きました。
 ここは酒蔵通りを中心に昔の景観がよく保存されていてスケッチが楽しく、昨年に続いての訪問です。
 楽しさの理由はもちろん通りの風景もありますが、地域の人々の温かさが感じられるからです。
 通りの傍らでスケッチをしていると、「どちらからですか?」と話しかけられることはよくあることですが、自転車で通り過ぎる若い女性、そして学校帰りの小・中学生からも「こんにちは」というあいさつがあるのは驚きです。学校や家庭での教育の様子が感じられます。
 この絵は通りの端にある酒屋さんをスケッチしたものです。
 酒屋の雰囲気を演出する店先の小道具類がスケッチを楽しくさせるのですが、幟の数が多くて手こずりました。というのは風にはためいている幟の様子を描くのですが、紺色の白抜きの文字をマスケットを使わず、塗り残しで描いたからです。
 夢中で描いていると、もう帰る時間。JR「かもめ」は鹿島でないと停車しないので後ろ髪をひかれる思いでその場を後にしました。
 最後を急いだので、店先に置いてあったバンコ(縁台)を描き忘れてしまいました。
 また来年もスケッチに行きたいと思います。

2010年12月15日

 前回は馬の話題になりましたが、もちろん馬だけでなく、周りの風景もいろいろスケッチしました。
 11月下旬の阿蘇ということで寒さは覚悟(笑)してきたのですが、まさに小春日和、日溜りでは暖かくて眠くなるほどでした。
 草原に座り込んで根子岳のスケッチする人、馬場のベランダの椅子に座ってウエスタンスタイルの雰囲気で描いている人など、みんな思い思いのやり方でスケッチを楽しんでありました。
 食堂の中から窓越しに描いている人がいて、その位置からのアングルが良かったので、その横で私も描きました。
 翌日は風があり少し寒かったのですが、風を避ける意味もあって昨日の場所からスケッチを仕上げました。
 昨日と時間がずれてやや逆光になりましたが、木の葉はオレンジ色に輝き、ススキの穂がログハウスの暗いアンバー系の色をバックに白い綿のようできれいでした。
 刈り込まれた常緑の木をよく見ると、赤いサザンカの花が咲いていました。
 楽しかった泊りのスケッチ、作品から少しでもお感じ頂けるでしょうか?

 先週末、私の教室(アイ&カルチャ天神・土曜アトリエ)の皆さんと南阿蘇にスケッチに行きました。
 メンバーの一人が会員ということで、高森駅からほど近いウエスタン乗馬クラブ「ブルーグラス」に泊まりました。
 紅葉シーズンには一ヶ月ほど過ぎていましたが、雑木にはまだ葉が残っていて、ススキの穂もきれいでした。
 幸いに好天に恵まれて暖かく、周囲には根子岳やラクダ山などスケッチの題材はたくさんありました。ここは乗馬クラブだけに馬もたくさんいて、どれを描いたらよいのか迷うほどでした。私は馬のスケッチから始めることに決め、目の前にいた白と茶のまだら模様が美しい、愛称「モンタナ」という馬を描くことにしました。
 さっそくイーゼルを立て、折りたたみ椅子に座って描き始めましたが、馬はまるで自分がモデルになることが分かったかのように、こちらをじっと見ながら動きを止めているのです。
 近くから馬を見ながらのスケッチは初めての経験でしたが、私の気持ちをわかって協力して(笑)くれたのでしょう。
 モンタナに完成した絵を見せると、またそれをじっと見ていました。
 みんなでスケッチをし、乗馬体験を楽しみ、昼は名物の田楽を食べるなど、充実した楽しい二日間でした。