2011年02月

2011年2月13日

いま、福岡市美術館で企画展「大浦こころ・やわらかな圧力」展が開催中です。

 この大浦こころさんはまだ私が若かった頃、福岡雙葉小学校の生徒でした。
 一年生から六年生の卒業まで私の図工の授業を受け、クラブも美術クラブでした。
 私はまだ駆け出しの教師でいたが、こころさんの美的センスには「小学生でもこんなに…」と感じることがたびたびでした。
 また意外な一面もあり、校内のソフトボール大会では美術クラブ優勝の中心として活躍してくれましたし、雙葉中学校での部活はバレーボール部でした。
 こころさんが小学校の頃はまだのんびりとした時代で、校外で行われるスケッチ大会には私はいつも美術クラブの子どもたちを引率して参加しましたし、彼女は友達と共に入賞の常連でした。
 六年生の時は新聞社主催の「人間と住まいを考える」コンクールで全国の第一席に選ばれています。
 どちらかといえば物静かな彼女の、どこからあのパワーが出てくるのだろうと思ってしまいます。
 高卒後、美大に進学し美術への道に進みました。
 その後の地道な努力の結果が今回の市美術館の企画展につながったのだと思います。
 教えていた私をすでに追い越してしまいましたが、今後もますますの活躍を祈っています。 
 どうか多くの皆様にこの展覧会をご覧いただきたいと思いますし、市美術館発行のエスプラナード1月号(vol.162)をご覧ください。
 なお、会期は1月5日~3月27日までで、二階の常設展会場で行われています。
 会期中、ギャラリートークなども数回予定されています。
 福岡市美術館は TEL. 092-714-6051です。

 私立福岡雙葉小をリタイアして、現在は市内のいくつかの公立小学校に図工の指導に行っています。
 私立・公立といっても子どもは子ども、授業でも同じような反応で面白いです。
 そして、行った学校では授業の他にたびたび予想もしない出会いがあります。
 雙葉で教えた子の子どもがいるかと思えば、その学校の先生になっていて驚いてしまいます。
 先日、教え子のT先生が、「先生、小学校の時の宝物、今も大切に持っていますよ」と言ってなつかしいバッジを見せてくれました。
 当時、学校では作文、スケッチ、揮毫会、水泳という4つの校内コンクールがありました。
 賞品はバッジで学校オリジナルのものをということになり、私がデザインしました。
 まだ私も若かったし、円の中にどう収めるかということで四苦八苦しながら考えたことを覚えています。
 毎年コンクールの受賞者に賞品として渡していたのですが、残念ながらそれをデザインした私の手元には現在は一つも残っていません。
 その後バッジは廃止され、さらにコンクールも作文と揮毫会だけになったと聞きました。
 でも当時バッジをもらった子どもたちには小学校時代の良い思い出として持っているでしょうし、持っていない私にとっても今も心に残る思い出です。