2014年12月

スケッチをする人日田市 620pix

  私が現役のころ、職場の旅行で日田市を訪れたことがありました。
  もちろん目的は観光で亀山公園や、広瀬淡窓資料館などに行ったり、いろいろなおみやげを買い、料理も楽しみました。
  特に豆田町は昔の建物がよく保存されていて、いつかスケッチに行きたいと思っていました。

  そして今年、大人の絵の教室の人たちとスケッチに行くことになりました。
  とはいえ、地理が良くつかめていないので、ともかく歩き回ってスケッチポイントを探し回りました。
  素敵な場所はいくつもありましたが、そんなところに限って道が狭くて人が多いという現実に直面しました。イーゼルを立てる場所もないし、それらを使わずに描いたにしても、店の前に立たれては困りますとか、通行の邪魔になりますと言われかねません。
  そして、ようやく草野本家前に広い道があることに気付きました。そこは城下町らしいかぎ型に食い違ったクランク状の道路やなまこ壁、町家のような店などが立ち並び、スケッチにはピッタリでした。
  道の両側にイーゼルを寄せてスケッチを始めましたが、なぜか車は道の両側にいる私たちのすぐそばまで、ぎりぎりに迫って走って行きます。
  理由はわかりました。道が広くなっているので、両方向から来た車はそこで離合していたのです。今度来る時には,片側だけに寄って描く必要がありそうです。

  午前中から昼過ぎまでかかって一枚のスケッチを描き、帰りの集合時間まで、あと一時間足らずになりました。
  おみやげを買ったり街の散策をするか、もう一枚スケッチをするか。
  迷いましたが、私は後者を選びました。
  時間がないので下描きは目安程度にして、すぐに絵の具で描き進めました。
  限られた時間なので、細かいことは気にせずに省略し実物の感じが出ていれば良しとする度胸と割り切りで、思い切って描きました。
  やや逆光線気味でしたが、向こうでスケッチしていた仲間の二人をポイントにして描きました。
  スケッチ時間約50分、上の写真がその時の絵です。
  その場の雰囲気をお感じいただければ嬉しいです。